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カズ中西の もりまち安全運転研究所(番外編) ドライブレコーダーM802WD装着

昨年デビューした超小型ドライブレコーダーMio MiVue M820WDは、十数年間バイク用ドライブレコーダーの開発に携わってきた僕でも、驚きの多機能&高性能ぶりでした。特徴の一つでもある装着しやすさはそのままに、スペックを見直すことでリーズナブルな価格設定を実現したというM802WDが新発売。一見して同じですが、どのような仕様変更となったのかが気になるところ。ならば!やっぱり? いつものごとく、百聞は一見に如かず。

装着しやすさはMio MiVueの伝統?

カズ兄のZ2に装着しているM820WD。超小型で堅牢な本体は設置場所の自由度が高く、シンプルにまとめられた配線のおかげで、取り付け作業は意外に簡単でした。これはVMAX1700に装着したM760Dにも言えることで、もしかしたらMio MiVueシリーズで継承されているスペックには表れない要素の一つなのかな?と思います。M802WDの取り付けも実に簡単。M820WDと同様に、カメラやスイッチ、電源のコネクター位置がずらされていることから、配線をスマートに取りまわせます。自身で取り付け作業する人なら、この気遣いにありがたみを感じると思います。

フロント&リヤカメラ、スイッチの装着位置は、一発で決めようとしないのが取り付け作業のポイント。カメラは仮止めにしておき、本体を起動してスマホ専用アプリのライブビューで映り具合を確認してから、好みの位置に再調整すると良いです。スイッチは走行中に操作しやすいよう、ハンドル左側のスイッチボックス付近が良いと思います。

本体は平置きが基本で、縦置きも可能となっています。ポイントは、本体に配線がつながっている面を上方にしないこと。マイクロSDを出し入れしやすい向きにすること。高温になる場所からできるだけ離れた位置に装着することです。いかに堅牢で防水性が高いとはいえ、熱害や雨水侵入の可能性はできるだけ排除しておくのが良いと思います。

M802WDの電源系配線は、常時電源・アース・ACCの3つです。常時電源とアースについては、さほど難しくなく結線できると思います。ACCについては、イグニッションキーをONにした時のみ通電する配線を探し出すことになります。USB給電機器やETC機器に接続されているACC配線を活用する方法もありますが、デイトナのDユニットを装着すればACC配線問題は簡単に解決できるでしょう。

出すか隠すかの判断に正解は無し

電気系パーツの配線は、できるだけ無駄なくごちゃごちゃさせないように取りまわすと良いです。いわゆる美しい配線処理というもので、ある程度の余裕は持たせつつ、既にある配線と添うように束ねて取りまわすようになります。ただし、ジャストサイズになるよう切って合わせると、後に取り回しを変更したい時に長さが足りない!という事態が起こりがち。なので、カメラ類と同様に一発で決めようとしないことが良いと思います。美しい配線処理で言えば、できるだけ隠すように取りまわすという考え方もありますが、何らかの事情でパーツが破損または故障した際に取り外しにくくなります。取り回しが美しいことに越したことはないですが、整備性も加味して結線していくのが良いと思います。

フロントカメラとスイッチの配線については、フレーム周辺に取りまわされる純正ハーネスと添うように束ねるのがスマート。ただし、奥まったところに取りまわしてしまうと、いざ外さなくてはならないときに難儀します。見た目の美しさと整備性のバランスを考えるというか、ここが定番という決め位置もないですから、自身のアイデアやセンスに左右されると思います。必要に応じて燃料タンクを外すことになりますが、燃料コックに負荷がかからないよう置く工夫をしておくと良いです。僕は乗用車用の古タイヤを使っています。

僕は後の移設や車両入替を考慮して、配線はできるだけカットオフしないようにしています。すると、配線によってはとてつもなく長いままになりますが、ぐるぐる巻きに束ねて隙間に入れ込んでいます。一般的にやりがちなつづら折り束ねは、配線の電気的負荷を増やすことになりかねないので、輪を描くようにぐるぐる巻きにしています。移設等を考えない場合でも、パツパツのジャストサイズにならないよう配慮します。

逆に驚いた低価格化のポイント

外観がほぼ同じなM802WD(標準価格:税込み¥40,700)とM820WD(標準価格:税込み¥48,400)。何が違うのかをチェックしてみると、前後カメラのイメージセンサー、HDR機能の有無、駐車監視モードの有無、コーデックがH.264なのかH.265なのか、タイムラプス機能の有無、これで7,700円の差が生じています。リーズナブルに提供するため、ドライブレコーダーとしての機能を損なわず低価格化を実現するアイデアは、ユーザーに寄り添った思いの表れだと思います。しかし、バイク用ドライブレコーダーの開発者だった僕としては、これだけの高機能をわずか7,700円で搭載できていたM820WDに改めて驚きました。とはいえ、M802WDにチープ感はなく、むしろドライブレコーダーの最新標準機と称しても過言ではないスペックだと思います。

M802WDに記録された動画は、専用アプリを使うことでスマホに転送・保存することが出来ます。転送速度はM760Dより早く、Mioとしては従来比で約2倍のスピードを実現していると公称しています。僕の体感としても、これまで使ってきた他社製に比べて、DLスピードはかなり早いという印象です。また、専用アプリの便利機能として、電圧チェック機能に好印象。無くても困らないですが、あれば視覚的にも安心できます。

フロントカメラは、ヘッドライトマウントブラケットに貼り付け装着しました。動画から切り出したスナップショットは御覧の通りです。ヘッドライトハウジングは、あえて映り込むようにしてあります。これは前方の様々な対象物と自車の距離感を分かりやすくするためで、証拠として提出するときのことを考慮しています。

M802WDはHDR機能を搭載していませんが、明るさが激しく変化するトンネル通過時もしっかりと対応していることが分かります。ドライブレコーダーとしては及第点以上の性能で、動画記録という意味合いでは十二分だと言えます。

リヤカメラはナンバープレートブラケットから出したステーにマウントしています。フロントカメラも然りで、真横から見ても違和感のない(存在を感じない)収まりを実現していると思います。リヤカメラのスナップショットは御覧の通り。フロントカメラに比べて走行振動の影響を大きく受けていることが分かります。それでも、これだけの映り具合を確保できていますから、ドライブレコーダーとしては及第点以上の性能だと思います。

このブログは動画バージョンもあります。ぜひ併せてご覧ください!

 

ブログに登場したドライブレコーダーはこちら

◆MiVue M802WD

品番:47750

デイトナ公式サイトで見る⇩

https://www.daytona.co.jp/products/detail/47750/

ライターProfile

KAZU中西

モーターサイクルジャーナリストを始め、イベントのMCやラジオDJなどマルチに活躍!

伊伝株式会社の広報担当であるとともに伊豆スカ事故ゼロ小隊の中隊長、静岡県二輪車安全運転推進クラブ伊豆地区会長など、積極的に交通安全推進活動を行っている。

※文中に記載の品番/価格は、記事作成時のものです。