ホイール開発ストーリー Vol.1
2021.07.29
できごと
こんにちは、デイトナセブンスターキャストホイール担当者の中村です。
期間限定の受注期間締め切り後、一か月が過ぎました。企画立ち上げ時もそうでしたが、実際に頂いたご注文書を前にすると、更に身が引き締まる思いです。
先日、エンケイ様とホイールの仕様について打ち合わせを行いました。 上の画像は当時の商品や純正部品などを確認し、製品仕様を慎重に検討しているところです。 純正スポークホイール以外はモザイクが掛かっていますが、とても貴重なサンプルです。
今後も開発情報は順次お知らせしていきますので、どうぞご期待下さい!
さて今回は当時の商品、「セブンスター・マグホイール」について少しご紹介いたします。
実は当時、商品名は「セブンスターキャストホイール」ではなく「セブンスター・マグホイール」でした。なぜ「マグ」なのか。それは使用しているアルミ合金に秘密があります。
セブンスター・マグホイールは最初期のみフロント・リア共に砂型鋳造で製造され、材質はAC7Aを採用していました。その後すぐフロントを金型鋳造に変更し、材質もフロントのみA356-T6に変更。さらに前後とも金型鋳造/A356-T6に統合し、商品として熟成させていきました。
A356はアメリカ規格の材質で、マグネシウムを多く含有しており、航空機の鋳造部品にも使用されている高性能な素材です。セブンスター・マグホイールの「マグ」はここからきています。
そのA356材にT6熱処理を施すことによりさらに強度を向上させていました。A356-T6もAC7Aも粘り強い素材で耐衝撃性能に優れており、創業者の阿部はその当時素材の特性を「ねばい」と表現しています。
デザインだけでなく安全性にも強いこだわりを持って生まれたのが「セブンスター・マグホイール」です。私たち担当者は「当時の商品の再現」をコンセプトに開発を進めています。それはデザインだけでなく安全面に対しても同様です。
ということで今回は、デイトナセブンスターキャストホイールの元となるセブンスター・マグホイールについてご紹介しました。
次回もどうぞお楽しみに。
ライターProfile
営業チーム 中村 慎
デイトナの営業グループスタッフ。
オートバイもクルマも自転車もただの移動手段ではなく「宝物」です。
※文中に記載の品番/価格は、記事作成時のものです。