ホイール開発ストーリーvol.18 こだわりの刻印、完成しました!
こんにちは、デイトナセブンスターキャストホイール担当者の中村です。
春の大型連休はいかがでしたでしょうか。
デイトナのある静岡県西部地域は連休後半、天候に恵まれツーリング日和でした。
私もブラっとソロツーリングに出掛けてきました。気持ち良くリフレッシュできました。
さて、当時の商品を元に三次元CADにて設計したデイトナセブンスターキャストホイール。
フロントホイールにのみ入る「JAPAN H・A・INDUSTRY」の鋳出し刻印も図面が残っておらず、イチから図面に起こすことになりました。
初めに試作品の鋳造を行う前に図面上で刻印を確認。
うーん、ちょっとフォント全体が太い気が‥‥。
そして実際に試作品が上がってきました。
なんか違います。やっぱり全体的に文字が太い。平面が大きく武骨さが無い。今っぽい?
大場も同じ感想のようです。
もう一度エンケイさんと打ち合わせを行い、私たちの希望を伝えます。
そもそも鋳出しの刻印は文字自体に決まった書体のデータがあるわけではないので、
何もない所から寸法を出さなければいけません。
サンプルは手元にありますが、雰囲気まで汲んで図面に落とし込むことはとても難しい事です。
しかし、エンケイの佐藤さんは快く修正の依頼を受けてくれました。
依頼から数日後、佐藤さんから修正データのメールが届きました。
文字の幅を狭くし、先端がフラットからラウンド形状に変わり大分当時の刻印に近づいてきました。
しかし、まだ個々のアルファベットにオリジナルと違うところが目立ちます。
すぐに佐藤さんと連絡を取り、口頭で修正箇所を伝えます。
数日後、再度佐藤さんからメールが届きました。
データを確認するとほとんどオリジナルと変わりません。
大場は満足しているようです。が、私はまだ満足していません。
細かい所ですが要望を伝えます。
そのさらに数日後、佐藤さんからメールが届きました。
もう完成!と言ってもいいかもしれません。
しかしよく見ると違いがあることに気が付きました。佐藤さんに「最後の修正依頼です」とリクエスト。
大場は私の細かさに呆れています。
最終の修正結果は試作品で。
完璧です。妥協せずお願いした甲斐がありました。
これも依頼に応えてくれる佐藤さんの技術があってのことです。
OKを出した後、ショットブラスト処理後の画像が送られてきました。
荒れて武骨な質感になり、オリジナルと見分けがつきません。
これで刻印は復元完了です。
今回、私はこの「JAPAN H・A・INDUSTRY」の刻印に一番拘りました。
お客様にとっても、また私たちにとっても大切な刻印です。納得するまで妥協しませんでした。
自信を持ってお客様にお届けすることができます。
次回もどうぞお楽しみに。
ライターProfile
営業推進グループ 中村慎
デイトナの営業スタッフ。
オートバイもクルマも自転車もただの移動手段ではなく「宝物」です。
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※文中に記載の品番/価格は、記事作成時のものです。