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接着じゃなくて樹脂化!耐衝撃性に優れたプラパーツの修復剤「プラリペア」

こんにちは。ライターのアジトイシヅカです。プロフィールにあるように、昔バイク屋の店長をしていた経験があります。あと、レーサーのカウリングの製作や塗装なんかもやってました。

デイトナさんのレーシングチーム初期の頃のTZ250用のカウルも作ってたんですよ。カウルはもちろん、ヘルメットのオリジナル塗装も。その少し前の話。今では考えられないですが、フルカウルのバイクといえば、レーサーか輸入車、車検の通らないカスタム車両という時代でした。

 

しかし! 1983年にスズキのRG250ガンマが純正カウル付きのバイクとして市販されてから、昔ながらのスタイルのバイクに「ネイキッド」なんて呼称ができるくらい、カウルは当たり前のものになりました。

 

量産化のためや、コストの問題で、その材質はサイドカバーとかと同様のプラスチックの成形品がほとんど。レーサーやカスタム車両のカウルで使われているFRP(エフアールピー/ガラス繊維を樹脂で積層し強化したもの)製であれば、多少の割れやカケなど修復できるのですが、量産成形品の修復は材質的に難しいものでした。

 

当時、立ちゴケしてウインカーがカウルにめり込んでしまったような場合でも、裏からガムテを貼ったり、ダメ元でパテや接着剤で直したりしてだましだまし乗るか、高価な新品に変えるか・・・。そんな悲劇にお客さんと「どうしたもんか」と悩んだものです。

 

「鉄の馬」なんて表現されるバイクですが、現代のバイクの外装パーツのほとんどはプラスチック樹脂素材。ツメ部分の折れや割れなど、修復不可能と諦めていた方も多いんじゃないでしょうか。

でもソレ!「プラリペア」なら直せちゃうんです!

「あの頃これがあったなら・・・」。と、つい遠い目をしてしまうほど優れモノ。しかも使える素材はプラスチック全般!

 

ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂、ナイロン、エンプラ系にはNGとなっていますが、バイクの外装はABS樹脂が多いのでほぼ大丈夫。(オフ車の外装は材料に着色されたポリプロピレン製が多いので注意!)

 

なんとポリカーボネートや、下の表には入っていませんがFRPにまで使えるんです。

前置きが長くなりました。。。

 

この「プラリペア」のポイントは接着ではなく樹脂化にあります。くっつけるというより一体化させる感じ。樹脂の粉末にリキッドを染み込ませると、樹脂化して修復したいベースにプラスチック樹脂として融着します。

 

だから、接着剤やパテでは食いつきにくい材質の純正のカウルやサイドカバーなどでも、修正・補修ができるんです。

言ってみれば「プラリペア」は、簡単にプラスチック樹脂を作れるセットなんです

基本的な使い方はこんな感じです。↓

「型取りくん」を使って修復したい部分と同じカタチを他の部分から型どって「プラリペア」で欠けた部分を作り直すなんてこともできます。

 

大きな部品をそっくり作るとなると、多分新品を買ったほうが安いし手間いらずだと思いますが(笑)、整備中にうっかり折ってしまったり、立ちごけで破損した部分くらいならば「プラリペア」で修復可能です。

 

今回修正したいのは、私のDトラッカーのフロントフェンダーです。

ダウンタイプのものに変えているのですが、すでに一度ハブからのスピードセンサーのラインの取り回しの失敗で、干渉して派手に亀裂が入って「プラリペア」で修正しました。で、先日、自宅で駐輪のための取り回し中に、うっかり柱にフェンダーをぶつけてまたヒビが・・・。

 

材質はFRPなのでポリ樹脂とガラス繊維で修正できるのですが、少量だと硬化不良をおこしやすいし、材料を揃えるのに割と手間がかかります。

 

「プラリペア」なら、手軽に室内で作業ができるのもポイントです。シンナー系の有機溶剤を使ったときほどではありませんが、有害なガスと独特の臭いが出ますので、注意と換気は必要です。

修正した部分がまた割れたのかと思ったら、これを見ると前回プラリペアで修正したところはバッチリそのまま、その横の部分にヒビが入っているのがわかりますね。おそるべし「プラリペア」の融着力。

 

さて、作業開始です。まず、泥や汚れを、中性洗剤と重曹できれいにします。使い古しの歯ブラシを使用すると細かい汚れもよく落ちます。

乾燥後、亀裂に沿って凹状に削りを入れて「プラリペア」の融着面積を広げておきます。

今回はニードルを使ったやり方でなく、パウダーをあらかじめフェンダー側にふりかけておいて、そこにリキッドを垂らす「ふりかけ法」で作業。

 

リキッドを垂らすとすぐにペースト状になるので、必要ならヘラなどで慣らしたり、隙間に塗り込みます。パウダーは薬サジや耳かきで扱うと便利です。私はプラモデル塗料用の撹拌ヘラを使いました。

5分ほどで硬化しますが、気温にも左右されるので完全にツヤがなくなるのを待って、ガッチリくっついたか確認。

 

表側も同様に施工し、ペーパーで整形。本来ならきれいに表面を整えて再塗装ですが、乾燥の間乗れなくなるので(笑)、その作業は時間のあるときにまた。とりあえず取り付けて完了。

 

最近は4輪も外装はプラスチックパーツが多いですね。板金屋さんでは樹脂溶接という技術も広がっているようです。バイクに限らず、4輪でも日用品でも、ちょっとした補修なら自宅で扱える「プラリペア」を試してみるといいかもしれませんね。

 

それではまた!

 

 

今回使用したのは

◆プラリペア/ブラック

品番:96358(ブラック)、96356(クリア)、96357(ホワイト)

標準価格¥1,870(税抜¥1,700)

補充品や関連商品もあるのでデイトナ公式HPをチエック!

https://www.daytona.co.jp/products/series-S00775-genre

 

◆型取りくん

品番:96429

標準価格¥990(税込)

https://www.daytona.co.jp/products/single-96429-parts

 

 

ライターProfile

アジト・イシヅカ

バイク乗りのためのフリーマガジン「エンシュージアスト」編集スタッフ。
デイトナの販促ツールなどの制作も手がける。元バイク屋店長の肩書を持ち、
FRPから革、銀、粘土など素材を問わずアナログなモノづくりが趣味。バイク歴は40年超。

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